東証第一部、第二部、ジャスダック、マザーズなどといった株式市場ごとに上場基準が設けられており、その上場基準の違いが市場の特性の違いを生み出しているといえます。直前の決算が赤字でも上場できるなど上場基準が緩い市場には、若いベンチャー企業などが多く、その後企業が成長していくにしたがって市場を移すケースもあります。
東証の場合でも、まず第二部に上場したあと、さらに第一部へ昇格となるのが通常です。株式の流動性や知名度の向上を目的に、一般的に東証を目指す企業が多く、東証第一部上場というと信頼できるイメージがあるのも事実です。
会社を紹介する際などに、「東証第一部上場企業です」とアピールしている会社も多くあります。しかし東証だからといってすべて安心などということはなく、もちろん東証第一部に上場していても倒産する企業はあります。投資する前にしっかりその企業の中身をチェックする必要があるのはどの市場でも同じですが、上場基準や市場の違いを理解して、投資先を選別する際の参考にしてみるとよいでしょう。