「格付け」というのは、国や企業が発行する債券の安全性を記号で表したものです。例えば、企業が発行する社債には「3年物、利率3%」などがありますが、3年後の満期時までに発行した企業が倒産した場合には元本が戻ってこなくなってしまいます。
そこで社債を買う側は、格付け会社が債券に対して行う、AAA(トリプルエー)とかBBB、Cなどというランク付け(格付け)を参考にするのです。 代表的な格付け会社のホームページを見て格付け一覧や格付の定義を参考にするとよいでしょう。債券以外にも投資信託や保険会社の格付けも載っています。
例えば、日本格付研究所(http://www.jcr.co.jp/)の格付けの定義は次の通りです。
格付けの定義
AAA | 債務履行の確実性が最も高い。 |
AA | 債務履行の確実性は非常に高い。 |
A | 債務履行の確実性は高い。 |
BBB | 債務履行の確実性は認められるが、上位等級に比べて、将来、債務履行の確実性が低下する可能性がある。 |
BB | 債務履行に当面問題はないが、将来まで確実であるとは言えない。 |
B | 債務履行の確実性に乏しく、懸念される要素がある。 |
CCC | 現在においても不安な要素があり、債務不履行に陥る危険性がある。 |
CC | 債務不履行に陥る危険性が高い。 |
C | 債務不履行に陥る危険性が極めて高い。 |
D | 債務不履行に陥っている。 |
一方、株価に対する格付けには、証券会社のアナリストが株価の先行きに対しての判断を示す「レーティング」といわれるものがあります。「A、B、C・・」の他にも、証券会社によっては数字や、「バイ(買い)、ホールド(中立)、セル(売り)」といった用語でランク付けされます。
業績の変化や株価の上げ過ぎや下げ過ぎなどがあれば、レーティングも変更されます。そして、そういったレーティングの変更(格上げ・格下げ)の発表と同時に株価が大きく上下することもありますので、注意が必要です。